海にきた日

こうしてあなたを見ていると
ぼくは何だか不安になります

あなたは余りにも明るすぎて
よく笑うものだから

まるで風になったみたいに
浜辺を駆けて行くものだから
そのまま
風になって
どこかに行ってしまいそうで
海の青さに
溶け込んでしまいそうで

不安になるのです

海に来た日

その夜は
あなたと ふたりきりで居たい
 

     -〈童女 M -16の詩-〉新風舎 1980

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